ジャンル | 恋愛 |
オススメ度 | ★★ |
なろうURL | https://ncode.syosetu.com/n0554io/ |
カクヨムURL | なし |
作者 | 福原光花 |
作品概要
悪役令嬢は追放される、それはある種のお約束だ。しかし、それは悪役令嬢とレッテルを張られた女の子だけが悪いのだろうか?
「大きな犯罪の裏には、必ず金持ちの白人がいる」。前世紀のアメリカ映画で使用された台詞だ。
まったくもってその通りだ。彼女たちを追い込むもっと悪い奴が他にいて、それは往々にして男なのだ。
現実をそのように比喩的に捉えるオタク気質の女の子が、ある乙女ゲームの世界に転生した。しかし、そこは彼女が1番のクソゲーと評した世界でもあった。現実と同様に男が構造的優位に立ち、愛を得るためには男女共に多くを偽らなければならない。そして、最後には女が悪いことにされる。「誠実」や「真実の愛」が失われた世界。彼女は攻略対象の男たちの欺瞞を論破することで、その世界の仕組みに反旗を翻していく……
彼女が悪役令嬢? それって「あなたたち」の感想ですよね?
男性作者が描く、悪役令嬢物語の攻略対象への断罪ものです。
本作品をオススメできる人
- 重厚な文体の作品を探している人
- 一風変わったコンセプトの作品を探している人
読んでみての感想
男女平等を掲げた男尊女卑が蔓延る世界で、誠実とは何か?
なぜ主人公は攻略対象を断罪するのか?
強く、賢い女性が社会に一石を投じるような作品です。
作品の特徴として、男性作者が描く悪役令嬢ものです。
なので恋愛主軸というよりも、「現状をどうやって打破するか」「何故その結論に至ったか」「どうしてそんなことをしたのか」という描写に力が入れられています。
また、文体は非常に重厚で文学寄りなのだと思います。
全5部のうち現在は1部の連載中で、物語としてはまだまだ序盤の作品ですが、
引き続き追っていきたい作品の1つです。
好みの分かれる要素
- 改行が少ない
登場人物が一息で思いを吐露する場面が多いのですが、改行がなく少し読みにくいです。
- 前書き
前書きで何故か更新分のネタバレをしたり、作品と何ら関係のない近況が書かれたりします。
せめて後書きにしてほしい部分です。