公爵夫人に相応しくないと離縁された私の話。

★☆☆
ジャンル恋愛
オススメ度
なろうURLhttps://ncode.syosetu.com/n3842iz/
カクヨムURLなし
作者池中織奈

作品概要

クレヴァーナは公爵家の次女であった。
ただし家族からは疎まれ、十八歳の時に嫁いだ先でも上手くいかなかった。
嵌められた結果、離縁され彼女は隣国へと飛び立つことにした。

――これは離縁されてから始まる、一人の女性の第二の人生の物語。

公爵夫人に相応しくないと離縁された私の話。より引用

周りに流された悪評から勘当にまで追い詰められた主人公が、
隣国で才能を花開かせるストーリーです。

読んでみての感想

継母となる作品が多い昨今、あえて前妻側を主軸として描いているのが特徴の作品。
恋愛ものには珍しく主人公がバツ1かつ、子持ちです。

魔法が使えず、実家でも婚家でも冷遇をされていた主人公は、何事も諦めてしまう面があります。
周りに流された悪評すら修正することを放棄し、結果として離縁、実家にも勘当され隣国へ旅立つことに。

読者は物語として客観的に見れるので「その場でやり返してしまえ!」と思えるかもしれません。

ですが幼少期から常に蔑ろにされ続けると、何事にも無気力になってしまうことは現実でも起こり得ることであり、登場人物の行動に筋が通っていると感じました。

物語の起承転結が綺麗に分かれていますが、中編と短めの作品なので終盤は少し駆け足気味に話が進んでいきます。

なお、冷遇されていた主人公が才能で見返す「ざまあ」要素はありますが、カタルシスは少なめです。
受けた傷をそのまま味わわせてやる!という作品ではありません。

好みの分かれる要素

  • 1番の被害者が子供であること

個人的には、主人公の子が1番の被害者だと思いました。
幼少期に周りが母親の悪口を平然と言い、さらには引き離され、悪人の子として注目される等々。

罪のない子供が苦労するのが苦手な方は避けた方がいいでしょう。

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