クロゥレン家の次男坊

★☆☆

※この記事はアフィリエイト広告を利用しています。

オススメ度
ジャンルファンタジー
話数167話 (連載中)
作品公開日2020/10/21
なろうURLhttps://ncode.syosetu.com/n4559go/
カクヨムURLなし
作者島田 征一
※記事作成時の情報です。

作品概要

クロゥレン子爵家の次男、フェリス・クロゥレンは貴族らしくない人間だった。
領地は武勇に優れた姉兄に任せ、自分は職人としての道を志す。
なのに邪魔者が多すぎて、見込み通りには進まない。
これは己をそれなりだと捉えている人間が、身の程を弁えたり弁えなかったりしながら、思うように生きていく話である。

クロゥレン家の次男坊 より引用

自分の実力を過小評価しながらも、自由のために前進する貴族次男のお話です。

本作品をオススメできる人

  • 俺TUEEしつつ、ご都合展開になりすぎない作品を探している人

読んでみての感想

1、感想

貴族の次男に転生した主人公が、自分の人生を歩むために家を出るところから物語は始まります。
なお、自領を出る際も出てからも騒動に巻き込まれるのでお目当ての旅の開始までは結構長いです。

その騒動は家を出てから地続き的に起こっているので、読んでいて違和感はあまりなく、
話の繋げ方は非常に上手いと感じました。

世界最強ではありませんが俺TUEE要素は多く、陰謀を回避するのは難しくとも力によって自分の望んだ道に進んでいく。
王道な異世界転生作品ながらも、ご都合展開すぎない良い塩梅の作品です。

2、印象に残った点

序盤にざまあが多いです。
作品全体としてはざまあを主軸にしていないのですが、行く先々で人間性に懸念のある人物が多く登場します。

人物に権力があるほど周りも巻き込まれていくので
「この国は今後大丈夫なのだろうか?」と少し心配になりました。

3、構成・スタイル

Web版から既に書籍に近い構成をしていると感じました。
章毎に起承転結があり、書籍の1巻でそれぞれが完結しながらも次巻につながっていくような作品です。

ただし、話の視点が変わる際に、誰の視点なのか1話の中盤までわからない時もちらほらあります。

4、キャラクター

この人物のここが好き!というような特筆する要素はありませんが、
主要な登場人物に過度なキャラ付け、口調でのキャラ付けもありません。

読みながら受け入れやすいキャラクターが多いと言えるでしょう。

5、世界観・テーマ

ファンタジー世界のため魔法を用いた戦闘描写が多く、
魔法技術や力量差についての設定も恐らく考えられています。

ですが、提示されている世界観の情報が物語の展開に追いついておらず、
理解が及ばないまま物語が進んでいく印象を受けることがしばしば。

深く理解はせずとも読み進められますが、情報の整理が難しい作品です。

好みの分かれる要素

  • 主要人物の名前が似ている、こんがらがる

個人的にはここが本作の致命的な部分と思っています。

一例を挙げると、
主人公の名前であるフェリス、従者のファラ
主人公の姉がミルカ、姉弟子がミケラ

1つの文章の中に上記2人の名前が出た時に、どちらが誰で…と考える時間が発生したり、読んでいて混乱してしまいます。

創作物を執筆する上で登場人物がすぐに浮かぶことは、非常に重要な要素です。
特に、文章のみで表現される小説では明確に差が生まれます。

対応策として、物語の主要人物の頭文字を被らないようにすると、人物のわかりやすさはグッと高まるのではないでしょうか。

(なお、人物のモチーフに基づいた名前をつけることがあるので、絶対守れるものではありません。
 本作もそう言った要素があるのかも)

メディアミックス

本作には書籍版のほか、漫画版も連載中。

下記サイト(コロナコミックス公式)にて試し読みも可能です。
気になった方はぜひご一読ください。

クロゥレン家の次男坊@COMIC - 白川 祐(漫画) / 島田征一(原作) / ゆのひと(キャラクター原案)|コロナEX
TOブックスの公式Web漫画(マンガ)サイト、コロナEX。「本好きの下剋上」「ティアムーン帝国物語 ~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~」など、人気作や話題作、新作が読める!
タイトルとURLをコピーしました