アサシンの卵に転生した

★☆☆
オススメ度
ジャンルファンタジー
話数86話 (連載中)
作品公開日2023/12/13
なろうURLなし
カクヨムURLhttps://kakuyomu.jp/works/16817330667934062929
作者R2D2
※記事作成時の情報です。
※オススメ度の基準はこちらのページをご参照ください。

作品概要

謎の宗教組織で儀式を受けた子供に憑依した主人公は、高圧的な大人や一癖も二癖もあるライバルを蹴落として、ただ生き残る事を目指す

アサシンの卵に転生した より引用

先が見えないながらも己のために力を蓄え、執着しながら狡猾に生きていくお話です。

本作品をオススメできる人

  • なろうテンプレでないファンタジー作品を探している人
  • 搦め手で勝利を掠めていく作品を探している人

読んでみての感想

1、感想

とある機関に集められた子供達、その1人である主人公が周りと共に切磋琢磨する物語です。
タイトルの通り主人公はアサシンの卵なのでしょう、隠密が得意な蛇の特性を持っています。

ただそれだけで強いわけではなく、肉体強度的には他に劣る面もあり、
主人公の基盤から成長していく過程がゆっくりながらも丁寧に描写されていました。

戦闘におけるスキル等は独自のものになっており、ステータスやレベルは存在せず、目に見えない技量を極めていくタイプです。

宗教観も独特で、本当に神は存在するのか?機関にとって都合のいい道具のようなものなのか?と、
明かされていない面が多いですが、読者でも見えている世界が明らかに狭いことだけはわかります。

長く続く中での伏線回収や世界の広さが明かされる瞬間にこそ輝く、今後の更新も楽しみな作品です。

2、印象に残った点

同室の竜人娘との関係性が作品の中でも印象に残りました。

過去にあった出来事などは明かされていませんが、異世界の記憶を思い出す前の人格が影響を及ぼしていることから作品の根幹につながることは明白です。

好意や悪意といった言葉で片付けることのできないような感情が、
最後にはどのように昇華されていくのかが非常に楽しみです。

3、構成・スタイル

本作は異世界転生作品というよりも、地に足ついた王道ファンタジー作品(転生要素あり)の印象を受ける作品です。

主人公視点で淡々と進みますが、会話よりも独白・描写で物語を進行しており、ライトノベルの中では比較的重厚な文体だと感じました。

4、キャラクター

主人公や周りを構成する登場人物たちは、ほぼ全員倫理観が欠如しています。

これは環境によるものが大きく、日常における生死のやりとりが多い都合上納得のいくものでした。

5、世界観・テーマ

主人公が外に出ていないこともあり、世界の全貌は確認できません。
ですが、描写からの予測としてテンプレ異世界よりもさらに文明として未発達な部分があるのではないかと思います。

今はまだ小さな世界での物語ですが、今後世界が絡んでくる展開となった時に明かされるのかが非常に楽しみです。

好みの分かれる要素

  • 容赦のない世界(残酷描写)

生死のかかった世界のため、誰も彼も容赦がありません。
読み進めていくうちに、気に入ったキャラが苦しい展開を迎える可能性が高い作品です。

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